見つめ続ける・大震災10年へ 不屈 震災にもがんにも

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大震災から12日後、宮城県南三陸町の志津川病院。入院していた母いつのさん(当時91)を捜す楠原盛司(もりじ)さん(73)に出会った。女手一つで盛司さんと弟2人を育てた母だった。2カ月後、身元不明のまま火葬された遺骨をDNA鑑定して再会できた。全壊した商店と自宅を前に誓った。「必ず家を自分で建ててやる、大工としての意地だ」。今年リンパ節にがんが見つかった。「告知されてもビクともしなかったよ」。震災に負けなかった不屈の男は今、がんに打ち勝とうとしている。【撮影・梅村直承】2020年12月2日公開

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